いざ、ピンクの館へ。

2009年09月04日

記事提供:青山武祐

  中国には中国独特の色彩感覚がある。

  赤、金、黄色が特徴的に目に入ってくる。いたるところで積極的に取り入れられている。中国を代表する五星国旗だってこの組み合わせだ。
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  日本も日の丸は赤がメインではあるけれど、バックは白地だ。黄色地に赤文字、赤地に金文字などという組み合わせは日本ではほとんどやらない。だいたい気分が落ち着かなくなる。

  ちなみに私は数年前(日本にいる時)から赤を基調とした下着を愛用している。下着に赤を取り入れると運が上向くと言われ、ある大きな競合プレゼンに履いていったら勝った。それ以来、普段でも手放せなくなった。
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  中国に呼ばれたのも必然だったのかもしれない。

  そんな色彩感覚の中国の、しかも上海を代表する目抜き通りに敢然とピンクで勝負するビルがある。
  「バービーハウス」だ。世界で初めてのバービーだけのビルということらしい。6フロアすべてがピンクトーンで統一されている。
  これはやっぱりアメリカンな色彩感覚なのだと再確認する。
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  先日弟が出張で上海を訪ねてきた。いつも仕事だけで観光をまったくしていないというので、こちらは代表的な観光コースを提案した。ところが、まずバービーに連れて行けという。小学生の娘にチャイナドレスのバービーを買って帰るという。
  こんな機会でもないと入れないので喜んで案内した。しかし、バービーの旗艦店が上海に出来たことを日本人が知っているとは思わなかった。

  いやあ、これでもか、これでもかとバービードールが並んでいる。よく見ると、売り物のバービーと展示用のバービーがいる。種類は圧倒的に一点ものの展示用バービーが多い。
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  チャイナドレスバービーもいた。金髪だ。しかし、これも一点物で売らないという。
  何で中国でチャイナドレスバービーが買えないのかと、英語で聞いてみるが返事はよく判らない。

  お客さんはほとんどが中国人の母子連れだ。そうだよな、やっぱりこのアメリカンなビルで買うのなら、西洋風なバービーになるのだろうなあ。

  チャイナドレスバービーを売れと食い下がる日本人のオヤジは、明らかに異質だ。異分子だ。何だかものすごく恥ずかしい光景かもしれない。妙な勘ぐりをされても仕方がない。
  案外、秋葉原に行けば手に入るのかと思ってしまう。
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  バービーファッションを取り入れた衣類もけっこう売れている。メイクセットも揃っている。店員さんの制服にもピンクが活かされている。

  帰りに2階を通ったらバービーエステサロンがあって、さすがにここではニコリともしない店員に、あっちが出口だと指示された。

  面白いのは、立派な一眼レフカメラを構える男が何人かいたこと。驚いたことに店内撮影は自由だ。男たちは真剣にバービードールを撮っている。
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  何か微妙な空気だ。かくいう私はバービードールの歴史が書かれたボードに見入ってしまった。なるほどそうだったのかと、頷きながら読みきってしまう。
  母も娘もそしてオヤジも楽しめるピンクの館だ。

淮海路x老重慶中路


  [青山武祐・中国]

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